夕刻のお散歩マスター

日常と創造のハザマにて

社会の転換期に求められる愛情

 最近の世の中は、昭和~平成の古い秩序が崩れていく出来事をみんなが外から眺めているような空気になっていますね


 古い秩序が崩壊して、これからは新しい秩序・社会を再構築していく時代になっていくと思います

 どんな秩序・社会を再構築していけば良いのかについてのキーワードは

 「愛情」

 ではないかと私は思っています
 
 これまでは「今だけ」「カネだけ」「自分だけ」という時代で「愛情」はどちらかというとスミに追いやられていた感じでしたが、これからは「愛ある時代」なんだ!! と本能的に感じています

 さて、

 「いじめ」や生き物を簡単にモノのように傷つける事件や家庭内暴力事件(DV)等さまざまな陰湿な事件が起きるたびに言われることがあります。

  • 「親の育て方/親ガチャが問題だ」
    「義務教育のあり方が問題だ」
    「階級社会が悪い」
    「差別が問題」
    「貧富の差がそもそも悪い」

などなど。。あれが悪い!!これが原因だ!! という意見で溢れかえります

 しかし、突き詰めて考えてみると、いじめや虐待、暴力などの根本原因は「愛情の不足」ではないかと思うのです

 社会構造や教育は「愛情不足」を引き起こす原因ではありますが、重要なのはその根本原因が「愛情不足」であるということを認識することだと思います、そして不足する愛を取り戻すことを真剣に考える時期に来ていると思います

ここでようやく本題ですが今回のテーマは

「愛情ポイント」です

 愛情が如何に大切なものであるかをわかりやすく説明するために、「愛情」を計る単位として「愛情ポイント」というものを考えました

 これからは「一人一人の愛情ポイントを増やす」という考え方が世の中の常識になって欲しいというのが今回の記事の主旨です

 

愛情ポイントとは

1. 愛情ポイントの定義

自分以外の人間や動植物やモノに対して、「愛情」を含んだ行為を行ったとき「愛情ポイント」が発生し、その愛情の深さに応じて、行為をした人・された人にそれぞれ同じだけ「愛情ポイント」が加算されます

 「愛情を伴った行為」を受ければ受けるほど、行為をすればするほど 「愛情ポイント」がたまっていきます

 もう一つ愛情ポイントがたまることがあります、それは

 「感謝」です

 感謝した側にも感謝された側にも同じだけポイントがたまります

 「ありがとう」の気持ちを相手に伝えることによって自分にも相手にも愛情ポイントがたまります


2.愛情ポイントが貯まる条件

 ただし、「愛情を伴った行為」というのは、相手にそれが伝わらなければ意味がありません。 いくら内心で愛情を燃やしていてもそれが相手に伝わらなければポイントにはならないのです

その行為によって相手が「愛情」を受けたと実感することが大切です

 子供が危険な行為をした時、それに対してほっぺたを叩くというのは、親が本当に子供の身の安全を思ってした行為であれば子供にはそれが伝わりマイナスとはなりませんが、それが単に親のイライラのはけ口だったりすると、子供は単に暴力をふるわれたと思い愛情ポイントはマイナスされていきます

要は、相手がどう感じたかで愛情ポイントのプラスマイナスが決まっていくのです

 また、憎しみを含んだ行為や暴力行為を行ったとき、その憎しみに比例して、行為をした人、された人の愛情ポイントはマイナスされます

3. 愛情ポイント=愛情力

 こうして、貯まっていった愛情ポイントが多ければ多いほど自分以外の人や生き物に対してやさしくなれるのです

それを愛情力と言います

4.人生における愛情力の循環

 人が生まれて、大人になって独立するまでは、子供は親から無償の非常に強い愛情を注がれて大人になるまでに愛情ポイントをたっぷりと貯めることができます

そして、気の合う友達、愛する異性が現れて、結婚して、子供が生まれて、その愛情ポイントを相手に注ぐことによって更に愛情ポイントが増えていくことになります

 しかし、これは一番うまくいった好循環の例であって、現実はそんなにうまくいくものでもありません

5. 愛情ポイントが減少してしまう原因

 けんかをしたり、いじめ・いじめられ、だましだまされ 誤解し誤解され 愛情ポイントは日常生活の中でどんどん減っていきます、おそらく現代社会ではごく普通の家庭でも なかなかポイントはたまっていかないだろうと思います 

 さらに、親からの愛情が薄かったり、陰湿且つ継続的ないじめにあったり、犯罪に巻き込まれたり、親から暴力を振るわれたりしたら心に大ダメージを受けて、愛情ポイントは激減してトータルでマイナスとなってしまうかもしれません

 また、TVやSNSで暴力的なシーンなどを見るだけでも減っていくだろうし、理不尽だなと思う出来事をニュースなどで知ることだけでも減ってしまうかもしれません。殺戮を繰り返すゲームをしても多分減っていくことでしょう

6. 愛情ポイント累積マイナスの地獄

 このようにして現代人は普通に生きているだけで愛情ポイントがどんどん減っていきます

 愛情ポイントが減るとどうなるでしょうか、少しのことで怒りっぽくなり、負の愛情ポイントを周囲に撒き散らしてしまいます、そして自分も更にポイントをなくしていく悪循環に陥ります

そして、ついにポイントが累計でマイナスとなります

累計で愛情ポイントがマイナスになるとどうなるのでしょうか

その人の行為全てがマイナス方向の行為となってしまうのです

どんなに自分が愛情を注ごうと思ってもその行為は憎しみを伴ったものになってしまうのです

子供を虐待した親の手記等を読むと、

「自分ではやってはいけないと思えば思うほど虐待してしまう」

といいます

なにをやってもマイナスが拡大していくばかり

本人の魂にとってはとても辛いことです

 そうなると、あとは、他人からの愛情を受けてマイナスを減らしていくしかありませんが、周囲を憎しみで染めてしまうような人に無償の愛情を注いでくれる人などなかなかいないでしょう

 このように一度愛情ポイントがマイナスになってしまったらもう抜け出ることは非常に困難なのです

  こんな、「愛情ポイント累積マイナス」という人が最近増えているような気がします

 マイナスがマイナスを呼び 社会全体に波及する、そういう世の中になってきていると思いませんか?

これを書いている自分も もう既にマイナスに向けて急降下中なのかもしれません

 

愛情に満ちた世の中にしていくために

それでは、愛情に満ちた世の中に変えていくためにはどうしたら良いのでしょうか

個人で出来ることと社会的なことの二つに分けて考えたいと思います

1 愛情ポイントを増やすための個人のアクション

  (1) 累計愛情ポイントがプラスの人は、恥ずかしがらずに日常生活の中で「愛ある行動」を積極的に行いましょう

      (2)「ありがとう」を声を出して伝えましょう、夜寝る前にその日にあったことに感謝しましょう、体力をつけるためにみなさん運動をしていますよね

それと同じように、いつも感謝の気持ちを忘れずに感謝の気持ちを具体的に表現する習慣をつけて「愛情ポイント」を日常生活の中で蓄えるようにしましょう

それが、マイナスポイントだらけの現代を生きるコツではないかと思います

一人一人が愛情ポイントを少しでも増やして社会全体の愛情ポイントを底上げしていくというイメージです

 

2. 社会的なアクション

  (1) 法律、行政など全てについて「愛ある行いが第一」という考え方で見直す必要があります、憲法の条項に加えても良いぐらいです

  (2) 教育も「愛情」を重視したものに変えていきます

  (3) 企業理念にも「愛情」が必要だと思います、例えば上場の条件にそれを追加するなど少しのことでも変わっていくと思います

       (4) 愛情第一の政治

 しかし、こういうことはあまりにも次元が高すぎますね

 このような社会的アクションを実現させていくためには、「愛情が大切」であるということを理解した政治家が必要です、まずは愛情ファーストの候補者を立てて当選させることから始めなくていけないと思っています、それが愛情に満ちた社会への第一歩だと思っています

愛情に満ちた社会への第一歩

 SNSや街中の様子を見ると現状では愛情に満ちた社会からどんどん離れていっているように感じますし、自分ひとりでやっても無駄だと思う気持ちにもなってしまいます、ましては政治で変えていこうとか夢物語です

 それでも、明治以降続いてきた欧米による支配構造が終わりかけている今だからこそスタートできるとも言えます

 私は今年高齢者の仲間入りをする社会の役立たずですが、愛情ポイントを増やすぐらいならまだまだイケます

 同じ考えの方々を見つけて世の中が少しでも変えていく小さな動きに身を置きたいと思っています